コンサルティングにおける信頼関係作り

コンサルティングの実際の現場では、社長との信頼関係作りは重要です。

必要な情報を収集して、提案をするだけなら、それほど必要ではないのかもしれませんが、成果を出そうとするならまずは信頼関係づくりから取り組むべきでしょう。

コンサルタントを始めたころは、優れた効果性や納得性の高い提案を目指していましたが、すぐに気が付きました。

実行されない提案は意味がありません。

コンサルタントが社長を置いてきぼりにして自分だけで考えた提案は、いくら優れていてもなかなか社長の行動を促すことはできないのです。

これは人の本質なのでしょう。

他人から一方的に意見や考え方を押し付けられても、やる気にはならないのです。

逆に社長にやる気になってもらうには、自身で考え、自身が決めた状態に持っていくことが重要です。

コンサルタントは社長の新たな気づきを広げ、決断を促す応援者となるポジションが合っているようです。

「謙虚なコンサルティング」で、エドガー・H・シャイン博士は、クライアントに対してコンサルタントは”ワンダウンポジション”であるべきだと述べています。

そして関係性について、「レベル2」にまで持っていかないと成果が出せないと言われています。

レベル1は、取引上のほどほどの距離を保った関係ですが、それより一歩踏み込んで個人的な関係を作る必要があると言われています。

ただし、レベル3のような、友情や親密さを伴った関係までは必要ないのです。

つまり、杓子定規でよそよそしい関係のままでは、一緒に目標に向かって努力するには、なかなか安心して心を開いてくれないということなのでしょう。

難しいのは、初対面かそれに近い段階で、関係性を創らねば、コンサルティングはスムーズに進まないことです。

やはり社長がやる気を持たないと行動に結びつかない。行動に結び付くには、自身で気づいて、決断したという過程が必要です。

それを促すためにコンサルタントは提案だけではなく、いろんな支援を行うのですが、そのためには、社長とコンサルタントとの信頼関係構築が欠かせないのです。