提携と連携
新事業開発では、ビジョンを軸として結び付く仲間作りは重要です。
自社独力でやることは可能ですが、シナジー効果を発揮できる協力企業を見つけると、ビジネスは強く大きく継続できるようになるからです。
ただし、儲けるのは当たり前にしても、ビジョンの共有がなく、儲けだけでつながっているような関係は歓迎できません。
新規事業で最初からうまくいき続けることなどマレだからです。
うまくいっているときは良いが儲からなくなったりトラブルがあると途端に関係が悪くなるような協力者では、事業の継続した成功は望めません。
よくある間違いの一つは、何をやるかは後回しにして、とりあえず、公に関係性を結ぶ「提携」をしてしまうことです。
目的や特にビジョンや想いの共有なしに関係だけ明確にしても、うまくいくことは少ないでしょう。
提携でよくあるのは、できることから始めるというものです。悪くはないのですが、どちらも都合のよい一部だけの協力ですから、それはシナジーではなく妥協です。
妥協の事業は、当然、弱く小さく短期になる傾向が強いのです。
連携は提携より大きな概念でしょう。
相手企業との関係性は重要ですが、契約書中心ではなく、ビジョン中心でむすびついた関係性を築き、目的そしてシナジー効果を明確にした連携を目指すべきでしょう。