モチベーション

モチベーションほど扱いにくいものはないのかもしれない。

コンサルまたは支援者として、経営者のモチベーションをどう扱ってよいのか、いつも悩んでいます。

コンサルティングで大切なのは解決方法ではなく、支援先の企業や経営者が実際に行動を起こし、継続してくれることだと今は思っています。

いくら優れた提案をしても、その通りやれば明らかに業績が上がり、功績ができるとわかっていても、行動に移さない、続かない経営者の方や幹部・従業員の方を多く見てきました。

コンサルから見れば、もったいない、ばかだなぁ、とすぐに言ってしまうのですが、人間の心理からすれば至極当然で、一方的に他人から押し付けられた考えを素直に認めて、その通りに行動し続けることは、自分の存在意義を危惧してしまうのでしょう。

頭では理解し納得してくれても、積極的な行動、つなり言われなくても自ら進んで行動を始めるようになるには、相当ハードルが高いと言えます。

だから今では、相手の想いやこだわりを引き出し、それを大事にすることで、相手のモチベーションをも引き出そうと取り組んでいます。

モチベーションを意図的に持たせる、引き出すことは非常に困難ですが、引き下げたりなくしたりすることは簡単にできるので厄介です。

経営者のモチベーションの火種が見つかったら、大切に育てて、その火を消さないように、見守り続けていかないと、行動に結びつかず、結果、成果も出にくいのです。

コンサルティングの支援でも、相手のモチベーションに配慮しながら、進めていくことが肝要だと感じています。

ビジネスチャンス

トランスフォーメーション思考では、事業の見直しや新規事業の立ち上げ、そして複数の事業を軸を持つことを薦めています。

特に、ビジョンを軸とした規模の大きなビジネスを、外部リソースを活用して、実現することを推奨しています。

大企業にとっては、新事業規模は最低100億円とかなるかもしれませんが、中小企業にとっては、その100分の1くらいでも成り立ちます。

世の中にない新しいビジネスを創り出すことだけが中小企業のビジネスチャンスではありません。

今トレンドになっているものでも、他社がやっているものでも、扱えるのなら自社のテリトリーで、事業領域で競争力があるなら、十分ビジネスチャンスです。

また、ビジネスチャンスは、頭が柔らかくなれば、どんどん湧いてきます。

イデア発想と同じです。

当然、それがすぐにビジネスとして儲けることができるのは難しいでしょう。

大事なのは、発想に留めずに、どんどん試してみることです。

その時に大事なのは、リスクを考え、小さく数多く試すことでしょう。

失敗を恐れず、逆に失敗を想定して、どんどん試すつもりでいきべきでしょう。

ビジネスチャンスは見つけるものではなく、数多くの失敗を経ながら、創り出すものと考えれば、少々の失敗は苦になりません。

事業性評価

金融庁からの通達以降、金融機関は事業性評価について取り組んでいるようです。

具体的な手法や手順が示されているわけではないため、各金融機関がバラバラで取り組んでいるところです。

決算書や担保・保証に頼らず、事業をきちんと評価して融資をしましょうということなのですが、事業をきちんと診るということがポイントです。

今この時点での評価なら、数値が出ているので分析できそうですが、将来性をどう評価するのかというと、途端に怪しくなるようです。

明確な根拠や証拠をベースにした仕事をしている税理士や会計士などの士業のかたも同様でしょう。

こういった分野は、中小企業診断士など経営コンサルタントが得意なところです。

将来を正確に予測すると考えると、できっこないと思う方が大半でしょう。

しかし上場企業は必ず将来の経営戦略や事業計画を出すことが義務付けられています。

将来を何となく予測するといった他力依存ではなく、リスクを見積もり、計画目標を立て、具体的にどう実行するかアクションプランを設定する、といった能動的な行動だと理解すべきです。

企業が自らの意志で目標を立てて達成しようとする行為が経営なのでしょう。

事業性評価は、その企業の取り組みを細かく見ていくことになります。

大きく分けると、以下になります。

  1. ビジョンや経営理念など、経営の方向性が明確で経営者の意欲があるか
  2. 儲けのビジネスモデルの構造がどうなっているか
  3. 経営資源(ヒト・モノ・カネ・技術ノウハウ)の正確な把握
  4. 強みにつながる要素要因(潜在的可能性)
  5. 人財力、組織体制、ネットワーク、サプライチェーンなど外部リソース・協力者の有無

特に、事業構造の理解はそう簡単ではないのに、意外とスルーされています。今は複数の事業を行っている企業も増えていますから、尚更です。

わかったつもりにならず、きめ細かく分解して探っていくことが重要です。

そうするとコミュニケーション力が非常に重要となるのです。

マニュアル化

「マニュアル化」という言葉の響きは、良くないイメージで聞こえる人も多いと思います。

人を機械のように扱う、個性を尊重しない、効率重視で間違えると大変、のようなものだろうか。

しかし、実際は非常に役に立つものなのです。

業務やサービスの改善をするためには、現状の状態を正しく把握する必要があります。

質を上げていくためには、みんなで取り組んでいかなくてはならないのですが、一人一人がばらばらに努力しても、お客様にとっては理解できないことが多いのではないでしょうか

接客する人によって態度が違い、来るたびに味が違うレストランを想像してもらえばわかっていただけると思います。

またマニュアルはノウハウや技術をまとめたものなので、社員全員で意識合わせができます。

そして定期的に見直し、みんなで成長するツールとして活用していくことで、会社としてのレベルアップも図られるのです。

 

ドラッカーの6つの習慣

コヴィー博士の「7つの習慣」は名著で、現代のバイブル的存在ですが、かのP.F.ドラッカーも、「経営者の条件」の中で、マネージャーとして成果を上げる習慣について挙げています。

第1: 時間をマネジメントすること

第2: 貢献に焦点を合わせること

第3: 強みを気づくこと

第4: 重要なことに集中すること

第5: 的確に意思決定を行うこと

第6: 成果を正しく評価すること

 

昨今、隙間時間の活用などで、日常の細切れの時間も積み重ねれば大きなものとなるといったことも言われていますが、これを否定はしませんが、ドラッカーは、集中できるまとまった時間を作らないと良い仕事はできない、と言っています。

 

なかなかこれができないのですが、毎日最低1時間、できれば2時間を確保して、将来のための勉強や人間性向上のための取り組みに充てたいものです。

仕掛け

松村真宏著「仕掛学」を読ませていただいた。

サブタイトルは、人を動かすアイデアのつくり方、です。

仕掛けを研究し体系化した方で、事例も豊富です。

新規事業や新商品の開発で、顧客のニーズに合った良いものを創造することを目指しますが、良ければ売れるものでもないのが世の常です。

やはり顧客に気付いてもらい、興味を持ってもらわなくては、選ぶ対象にもなりません。

仕掛けは、物理的トリガーと心理的トリガーにわかれるそうです。

実際はこの2つの組み合わせ方がポイントとなるとのこと。

仕掛けのヒントは、行動観察から得られることが多いそうです。

特に子供はピュアで好奇心旺盛だから、対象として良いそうです。

ビジネスモデルを考えるときも、どう稼ぐかと同等にどう興味を持ってもらえるか、入口のところも考える必要があります。

自社の強みはむしろ入口のところでアピールすることで効果が上がるとも言えるでしょう。

 

強みについて

トランスフォーメーション思考では、外部リソースを活用して、大きなビジネスを仕掛けることを勧めています。

よって、協力者や連携相手を探すことが必要となることがほとんどです。

その時、自社の強みを知らないで探すのは、とりあえず人数を集めてからポジションを決めると草野球のようなものでしょう。

楽しむだけならいいのですが、勝負に勝つには、適材適所の人材を集める必要があります。

ただし、強みは相対的なものなので、環境や市場の状況によって、変わってきます。

客観的に観察し比較できることが大切でしょう。

言い換えれば、事業ごとに、市場ごとに、組む相手ごとに、強みが変わっても不思議ではありません。

ポイントは、対象の市場の中で、総合力で勝ち続けていけるかどうかです。

だから、定期的に強みを見直していくことが重要です。

そのためにも、強みにつながる要素要因を整理しておくことをお勧めします。

強みにつながる要素要因とは、主に以下のとおりです。

 ・こだわり、想い、ビジョン、ミッション

 ・経験、熟練度、専門性

 ・組織体制、人材、定着率

 ・設備、店舗、倉庫

 ・アフターサービス体制

 ・経営管理力、データが揃っている

 ・意思決定のスピード、現場権限移譲

 ・商品品揃え、競争力のある商品サービス

 ・新商品サービス開発力

 ・顧客との関係性

 ・マーケティング力、情報収集力

 ・物流体制、物流機能

 ・営業体制、営業機能

 ・業務の一貫体制

 ・分業体制、多能工

 ・差別化技術、ノウハウ、知的資産

 ・資金力

 ・顧客リスト、顧客層、エリア

 等です。

日ごろから整理しており、長所を伸ばすことを前提に強化し続けていくことも重要です。