質問コンサルティング
適切な質問は非常に大きな気づきを生むことがある。
相手に使うだけでなく、自分に質問で問いかけてみるのも有効だ。
普段のコンサルティングでは、できるだけ聴く側で徹しようと心がけています。
ただ聞きっぱなしではなく、目的や場面に応じて訊く(=質問)ようにしています。
相手が頭の中を整理できるように質問したり、想いをもっと引き出すために質問したり、発想を広げる質問なんてものもしたりします。
自分や相手の発想や考えの殻を破るために、「究極の質問」をするのは効果的です。
あと寿命が1年しかなかったら、とか
ビジネスに足りないものは神様が何でも与えてくれるとしたら、などの質問です。
どうしても目先のことに囚われてしまう自分みたいな人には、最終目的を見直す意味でも効果があります。
コンサルティングによって知識を与えるより、適切な質問によって、気付きを与えるほうがよほど感謝されるのを何度も経験しました。
やる気が出て、行動につながるのはもちろん後者の方です。
事業アイデア
新規事業開発というと、まったく世の中にない事業を発想しようと頑張ってしまうのではないだろうか?
中小企業ならば、そのような発想は必要ないとは言わないが、逆に世の中で流行っている事業を自社のビジョンや理念に合わせて、取り込んでいくことをお勧めします。
全国展開するのであれば別ですが、世の中に既にあるものでも、自社が展開する地域ではまだ提供されていない商品やサービスは結構あるものです。
ルールを守ったうえで真似をするのは悪いことではないし、むしろ本家と提携やライセンス供与してもらってもいいかもしれません。
今の時代は、変化が早く、スピードが求められます。
中小企業が自社でゼロからアイデアをカタチにするのは、よほど思い入れがある場合だけでしょう。
もっと考えも行動も軽くて良いのです。
ただし、自社の理念や想いと合致していないことはすべきではありません。
そして、失敗無しでやろうとしてはいけません。
多くの失敗を経て成功があるのなら、小さな失敗を早く数多くやることを最初から計画の中に入れてしまうのがいいのです。
事業アイデアが自社でできそうになかったら、不足している経営資源を持っている企業と組めばいいのです。
これからは良い意味での軽さが必要なのでしょう。
人手不足
帝国データバンク「企業の動向調査(2017年7月)」によると。45.4%の企業は正社員が不足と答え、過去最高だという。業種では、情報サービスがトップである。
また、非正規社員の不足は29.4%とここ半年は横ばいだが、1年前より4.5ポイント高い。中でも飲食業は78%の企業が人手不足と答えている。
情報サービスは専門技術がいる場合が多いので、需要の増大に追いついていないのだろう。
しかしその他では、いわゆる3Kイメージの業界や小売業は厳しいようです。
非正規社員では、飲食業と小売販売業は集まらないようです。
コンビニの店員を見れば、外国人ばかりなので、変化を肌で感じられます。
コンビニは高校生でもできるようにオペレーションマニュアルがしっかりしているので、外国人も受け入れやすいのでしょう。
現実に人が集まらないので、事業を縮小したり、店舗撤退したり、最悪、倒産までになってしまう現象が増えつつあります。
国は働き方改革や最低賃金アップを目指しているので、経営者にとっては、少ない人数で今まで以上の成果を上げるやり方にシフトしていかないと生き残れないのです。
従来の業務の改善レベルでは到底難しいのは明白。
儲かる事業への転換がますます求められるでしょう。
利他の心
特に経営者には「利他の心」が求められるという。
利他の心とは、自分以外の他社を利する心で、反対語は、利己の心、です。
情けは人の為ならず、という諺がありますが、厳密には、利他の心ではありません。
人に情けをかけるのは結局自分に利が返ってくるのを最初から期待しているからです。
見返りを期待せず、Giveに徹する。
成功者の話では、よく聞かれます。
Give&Takeではなく、Give、とにかくGiveだそうです。
利他の心で話をすると、全く後ろめたいこともなく、心から願うことなので、軸がしっかりして、発言がぶれずないため、社員や取引先の心にも響くのだそうです。
「ビジネスプロデュース」成功への道
PHP研究所から出版された「ビジネスプロデュース」成功への道を読みました。
サブタイトルに「3000億円のビジネスを生み出す」とあるが、中小企業でも大いに参考になる点があります。
最も興味深かったのは、フックと回収エンジンの話です。
回収エンジンとは、どうやって稼ぐかという仕組みづくりのこと。
フックとは、お客様や協力者を引き付ける魅力のこと。
単純なビジネスモデルでは大きく稼ぐのは難しい時代になっており、まず回収エンジンを明確にしたうえで、フックをターゲット顧客に合わせて創りこむのだが、面白いのは、自社の強みはフックに活用するという点であった。
通常、強みは回収エンジンにかかわっている場合が多いし、そう考えがちだが、それをあえてお客様への興味付けに持ってくるところが面白い。
そして、多くのプレイヤーを巻き込む構想を練ることもポイントだという。
単純なビジネスでは稼げなくなっている昨今、強力なビジネスモデルを考えるうえで、参考になった1っ冊であった。
フィードバック
これからの時代のキーワードは、「フィードバック」なのではないかと思っています。
ビジネスでの「フィードバック」の定義は、行動した結果について、原因にさかのぼって分析検証し、修正・調整すること、でしょう。
PDCAを回すというが、PDCAは1回りすればいいものではなく、回し続けるもので、企業が成長や発展をするには、上方へらせん状に広がっていくイメージでないといけません。
自然と成長発展するのなら良いのでしょうが、そうそう簡単ではないのが普通でしょう。
上方へ大きくしなやかに伸びていくには、適切なフィードバックが必要ではなのです。
自分でやるには振り返りとでも言うのでしょうが、企業が行う場合にはもっと細かくこまめにやる必要があるでしょう。
本気
人生を「本気」で生きているかと問われたらどう答えるか?
Yes!と答えられる人は少ないかもしれない。
俺はまだ本気を出していないとかいうセリフはあるが、じゃあ、出したくなったらすぐに出せるのかというと、普通は出したくても出せないのではないだろうか。
本気とやる気は似ているように思える。
出せと言われてすぐに出せるなら苦労はしない。
自分で簡単にコントロールが効かないのだ。
そもそもそんな一過性のものではないのだろう。
本気もやる気も自分が心から好きでやりたいことなら、やめろと言われてもやり続けてしまう位のもののはず。
しかし、本気もやる気も探せば見つかるように思っていないか?
まるで自分探しみたいに。
普通はそうではないと思う。
本気もやる気も育てていくものではないだろうか?
企業でも従業員に本気になれとか言って脅せば一時は通用するかもしれないが、長くは続かないだろう。
根底はビジョンや想いの共有だと思う。
ただし押し付けるのではなく、いかに時間を掛けて、社員と理解し合い共有できるような取り組みを地道に実施していかねば、経営者の求める本気ややる気は出てこないでしょう。