企業理念
成功者の話を聞くと必ずと言ってよいほど企業理念や経営理念のことが出てくる。
企業理念は、企業の存在する価値を明文化したもの。
すべての事業に通じて、すべての社員が共有して、すべての行動の原点になるもの。
素晴らしい企業は、企業理念の文言も素晴らしいというよりも、活かし方が徹底しており、浸透度や活用度がずば抜けているように見える。
企業理念は作って終わりではなく、どう活かすかだと考える。
USP
USPとは、自社独自の価値や魅力のことです。
もちろん強みでもあるのですが、似たようなものに「コアコンピタンス」があります。
コアコンピタンスは、競合他社が真似できない自社独自の能力の意味です。
一見、同じようですが、USPはマーケティング用語であり、コアコンピタンスは経営戦略用語の違いがあります。
USPは、お客様から見た魅力的なものであり、コアコンピタンスは競合他社や業界から見たものであると言えます。
つまりコアコンピタンスは、技術や能力など、数値などで測れる明確な比較ができるのですが、USPはお客様からの見え方ですから結構曖昧です。
その反面、USPはブランドつくりには欠かせないもので、それこそマーケティング戦略に大きく貢献してくれるツールです。
自社の製品やサービスが他社よりいくら優れていても、USPがまずいと他社に簡単に負けてしまうことがあります。
自社の能力を向上させるとともに、USPも磨き続けていく必要があるのです。
また、USPは社内でも効果があります。
ビジョンに結びついていることが多く、社員の誇りや自信を醸成するキッカケにもなるようです。
「かっこいい」というのは、経営面で考えると幼稚なイメージですが、社員やお客様に与える影響は意外と大きいものです。
かっこいいUSPを創ることをお勧めします。
シンプルさとマーケティング
ライザップの瀬戸社長の話を聞く機会があり、考えさせられた。
ライザップの強さは、「テクニックより本気で寄り添う力」だと言われた。
想いやビジョンがシンプルで強いので、経営者がブレルことなく自信を持って、社員やお客様に向き合える。
社員も使命感を持って、世の中に貢献したいと思えるようになる。
しかし、そのまま言語化しても、お客様には伝わらない。
ライザップは、「結果にコミットする」で有名だが、実際の現場は、トレーナーが本気でお客様に寄り添い、与える(Give)を最大化するところから始めるという。
結果は大事だが、実際はプロセスが楽しく重要だとのこと。
世界一を目指すと対外的に入っているが、実際は本当に世界一になりたいわけではなく、目指すプロセスが楽しいからだという。
確かに、自社はお客様に寄り添います、って言ってもインパクトはないですね。
フックとも興味付けとも言われるが、ターゲットとなるお客様を引き寄せるマーケティング力も抜群に優れているのだ。
まずは想いを突き詰めて本気になれるかどうか、そしてそれをどう伝えるかとことん考える。
手法や手順で議論するとまとまらないが、想いでは必ずまとまるという。
初めてのヒトにも堂々と語れる想いをまずは掘り下げることを私もやってみようと思った。
SWOT分析
行政への補助金申請や金融機関への経営戦略・事業計画を作成するときには、SWOT分析を求められることが多い。
SWOT分析は、強み・弱み・機会・脅威の四つの要因について分析し明らかにする手法です。
一見、わかりやすそうなので一般的に使われていますが、実際に有効に使われているかどうかは甚だ疑問があります。
コンサルタントが調べて検討して導き出したものを提示する場合が多いですが、効果的なやり方は、時間はかかっても企業側の人材が取り組むことです。
コンサルタントがやると、一般的な情報収集から入ります。
これはこれで役に立ちますが、一般論やあるべき論、成功事例からは、自社独自のものを導き出すことはできません。
自社については、企業側がよく知っているのですが、実際にやろうとすると、アイデアや言葉が出てこなくて、かなり苦労します。
効果的なのは、業界や一般論・成功事例をよく知っているコンサルタントが教える姿勢ではなく、ファシリテーターもしくはコーチとして、企業の取り組みに参加することです。
あなたの会社の強みは何ですか?
いきなり聞かれて的確に答えられる方がどの位いるでしょうか?
強みについても誤解されていますが、絶対的な強みを持っているといえる企業は殆どありません。
相対的なものです。
そして、企業特有のものではあるけれども、やりたい戦略やプロジェクトによって、自社の強みも変わってきます。
コアコンピタンスなようなものを、見つけ出そうと必死になることはありません。
強みの候補をいくつも見つけておいて、プロジェクトや連携する相手またはターゲットによって、どの強みが発揮できるのか考えるのです。
強みにしても、コンサルタントのような第三者を入れて、ファシリテーターとして活用し、いろいろな視点での質問や発想を促す質問をしてもらうと、テンポよく効果的に進行するはずです。
また、SWOT分析だけではもったいない、クロスSWOT分析までやるべきでしょう。
クロスSWOT分析は、将来の戦略を導き出すうえで有効な手法です。
やればアイデアが溢れてくるでしょう。
ここでも、個人でやるよりグループで盛り上がりながら楽しくやることがお勧めです。
まだまだSWOT分析を実際にやるときのコツはいっぱいあります。
これを定期的にやれば、みんなのモチベーションが上がり、業績もアップすることは確実でしょう。たぶん。
絞り込み
経営でもコンサルティングでも、「絞り込み」は本当に大事だと思います。
一流になるには、一つの分野に1万時間かけることだといわれますが、絞り込み方が足りないと、一流になれないでしょう。
限られた能力や経営資源でできることできないことを冷静に客観的にとらえるべきでしょう。
だからと言って、夢やビジョンをあきらめるのではありません。
達成するためには、焦点を絞って努力するということでしょう。
私自身も興味を持つことがどんどん増えてきていることと、何でもできて周りの人から尊重されたい気持ちが強いのでしょうか、いや、単に飽きっぽい性格なのでしょうか、焦点を絞ったるもりでも、まだまだ甘いと日々感じます。
やはり自分が感じるかではなく、他人や社会でどう見えているのかで判断するべきなのでしょう。
成果や効果で見ていかないと、自己満足に終わり、成長が見込めないと気づきました。
業務の問題点を発見する
業務上の問題点を発見するには、業務フロー図を描いてみるのがお勧めである。
単に、担当者に問題があるかどうか?尋ねてもそうそう的確に出てこない。
そもそも本人が気づいていなければ答えようがない。
受注から出荷まで細かく丁寧に辿っていく。
業務の流れを中心に、モノの流れ、お金の流れ、情報の流れを加味していく。
1枚の紙に落とし込むと全体像が見え、問題点が浮き彫りになってくる。
ペーパーなどシステム化できないか、業務を統合できないか、もっと正確で迅速な情報共有できないか、など課題を持っていれば、より見つけやすい。
1人で考えるより、業務フロー図をチームなど複数で検討するとより問題点の発見や課題・解決策が見つけやすくなる。
業務フロー図まで書いている中小企業もコンサルも意外と少ないが、やってみるとかなり有効な手段だとすぐに気づくはずです。
参入障壁
参入障壁とは、ある業界に新規参入する場合の越えなければならない障害のことです。
新規事業で、既存のマーケットに参入しようとする場合は、業界全体のみならず競合企業も正確に把握しておく必要があります。
新規事業で、新しいマーケットを築く場合でも、考えておく必要があるでしょう。
すぐに真似されたり、簡単に多数が参入してくるようだと儲け続けることは難しいからです。
新事業のアイデアで儲けの構造(ビジネスモデル)を考えることも重要ですが、それで終わらせず、いかに継続して稼ぐための環境づくり=参入障壁を考えることは重要です。
ビジネスアイデアだけでは差別化にならず、参入障壁を築けないからです。
特に、資本の大きい大企業がすぐに参入できないよう工夫するべきでしょう。
そのためには、差別化・独自化と競争戦略を考える必要があります。
簡単には真似できないような技術・ノウハウや製品・サービス、または販路を築くことです。
そして、それをどうマーケット規模を大きくしていくのかのストーリー=ロードマップを描きます。
もちろんその通り行くことは少ないですが、それもあらかじめ想定しておけば、慌てず臨機応変に対応することができます。