差別化は経営者の想いから
新規事業のアイデア出しは簡単にはいきません。
いろいろな発想法やワークショップなどで事業アイデアを数多く上げ
有効なものを絞り込み、実行または試行に移るのが普通のプロセスでしょう。
当事者がいいアイデアだと喜んでも、ライバルも同じようなアイデアを思いついているかもしれません。
もし当社だけが気が付いた事業アイデアであったとしても、今の時代、すぐに真似され、さらに良いものを被せてこられる場合も普通になっています。
素晴らしい事業アイデア、そして儲けが出ている間はいいですが、儲けが出なくなるとどうでしょう?
何くそと挽回に向けて頑張れるでしょうか?
トレンドや環境に影響を受け、閃きだけで作られた事業アイデアは逆境に弱いです。
儲からなくなったらすぐにあきらめたり、次の新事業開発に進むのではいつまでたっても成長は厳しいでしょう。
連携相手はどうでしょうか?
儲けでつながっている連携相手は、儲けがなくなると去っていきます。
経営者の想いや志に共感して組んでくれた相手だと簡単には去りません。
想いやビジョンの実現は一生かけてやるものです。
新事業アイデアがそれに沿っていれば、怯むことはあってもあきらめることはないでしょう。
判断基準も明確です。
逆境の時、あきらめるとか撤退するとか継続して頑張るとかの判断基準は、どうしたらビジョンを効果的に達成できるのかの一点だからです。
一言でいえば、手段ではなく目的が大事ということでしょう。
原点となる強い想いやビジョンが、結局は、自社の差別化要因となるのは自然な流れでしょう。
自身の想いやビジョンの達成を自分以上に真剣に考え続ける者はいないからです。
だから事業アイデアは、単に儲かるかどうかだけではなく、想いやビジョンに沿っているか、の視点が必要なのです。