人手不足
中小企業での人手不足が顕著になってきているのは、周知のとおりである。
当たり前なのだが、勘違いしやすいのは、給料が上げられないから人が集まらないと思い込んでいることだ。
逆に考えてみればわかるが、給料の高さに引かれてきた者は、すぐに給料の高い会社へ転職する可能性が高いという現実がある。
給料が2倍になれば、人は2倍働くわけではない。
だからと言って、給料が低くても良いというわけではない。
給料は積極的にやる気を出させるものではないが、低いと感じると途端にやる気を失う衛生要因なのだ。
会社が人を引き付けるために、働く環境を整える動きが出てきている。
働きやすさもあるが、働き甲斐をまずは考えたい。
ビジョンに共感してくれる人を集めれば、一緒に夢実現に向けて戦う同士になってくれる。
ただその場合、社長は自分だけのビジョンを従業員に押し付けるだけではいけない。
最初は社長自分だけのビジョンであっても、共感して集まってくれた人たちとビジョンを分かち合うことが大切である。
そして、付いて来いというリーダーシップより、大きなビジョンという方向性や軸が決まったなら、従業員個々を支えるという、サーバントリーダーシップが今の時代はしっくりくるようだ。
方向性や最終の決定は社長なのだから、それらに合意してくれる従業員なら、過程はかなりのびのびとやらせてみる方がいい。
今までは、数字や成果の管理をしていたが、これからはやる気の管理(気配り)が必要になる。